「たんたん68話『何だか不思議。』」

客観的にたんたんを見ていると

とても不思議な気持ちになる。

 

近所の川沿いのどこかで生まれ、

(たぶん、あの土管の中。)

毎日の様に兄弟達と遊び

猫好きな人からゴハンもらったり

(或はその辺の虫とか食べたりして)

ぎゃあぎゃあ騒いでいたに違いない。

これがたんたんの”猫生”だったんだと思う。

 

でも、或る日

車に轢かれて

大ケガをして

家の前の垣根の奥に隠れて

一晩中にゃあにゃあ鳴いていた。

それが今から約4年前のこと。

 

たんたんは今ここに居る。

居ると言うか

ぐうぐう寝ている。

 

今こうして

たんたんを撫でながら

たんたんの”猫生”を思う。

(おまえはどこから来たの?)

(愉しいかい?)

 

沢山あったであろう分岐点から

この道が選ばれた。

そこには理由も必然性も無い。

 

このふわふわな”生き物”が

何の脈絡もなく

我が家にやって来て、

こうして一緒に暮らしている事が

何だか幸せで

何だか不思議な気持ちになる。

hair&make-up noriaki-yamaguchi's private blog "日日澹澹"
毎日23:30になると、必ずにゃーにゃーと呼ばれる。(来るまで鳴き続ける。)
こうして脚の間に入れて、30分位経つと寝る。