「80代半ばの親父に、Wi-Fiがうまく説明出来ない。」

正月、

実家に行った時のこと。

 

「インターネット、もう止めようと思って。」

と親父。

 

ここだけ聞くと

(ネット離れ?おお!いまどき!)

だが、

50年以上親父の息子をやっていると分かる。

 

この一文を訳すと

「今使ってるパソコンがもうダメっぽい。
だから、これを期にパソコンを使うのは止め、
回線の契約も解除しようと思う。」

「いんじゃな〜い。」

 

いや、待てよ。

せっかく回線が通っているのだから、

“Wi-Fi”にすれば、

同居している姉貴は助かるだろう。

いずれ親父もスマホになるかも知れないし・・・。

(ちなみに親父はガラケー。)

 

ただ、

ガラケーで十分な親父。

しかも、

スマホとガラケーの差が分からない親父に

「今後、スマホにする予定ある?」

なんて聞くのは酷過ぎる。

 

でも、

一応チャレンジ!

 

「今後、もしスマホにするんだったら、
今の回線があると便利なんだよね。
スマホってさ、小さなパソコンみたいなもんで、
インターネットとかも見れるんだよ。
で、
今の回線って
壁から出てる線とパソコンが繋がってるじゃない。
で、
スマホと線は繋ぐとめんどいから
(ここは適当に流す)
その線の所に電波が出る機械をつけるんだよ。
で、
そこから電波が出て来ると、
パソコンにもスマホにも繋がるんだよ。
要は、今まで通り使えるって事ね。
で、
そうするとメールとかもタダで出来て、
今スマホ使ってる姉貴の電話代も安くなる
って話なんだよね。
で、
その電波を出す機械はオレが買うから
新たに負担するお金は必要ないん・・・。」

 

ダメだ・・・

説明が長過ぎる・・・

親父聞いてないもん笑。

 

パソコンを使うのに

壁から出てる線を繋がなければならないのは

親父も理解している。

が、

設定とかは全て電気屋さんがやってくれたので

仕組みそのものは全く理解していない。

 

しかも、

こんな長い説明、

頭に入っているはずもないし、

聞きたくもないはず!

 

こういう時は

姉貴に振ってしまいたいのだが、

姉貴もドンキに行くとタダらしい

って事くらいしか知らない無人島の人なので

援軍は期待出来ない。

 

(まあ、親父がスマホになったら

また考えればいーか・・・。)

 

親父は

80代にしてはしっかりしてるとは思うが、

新しい事、複雑な事、面倒な事には

「分からない。」

と言って防御壁を作ってしまうので、

取りつく島もない。

 

まあ、

何でも新しいものって

難しいよな。

 

で、

東京に帰って来てから

親父に電話してみた。

 

「インターネット、結局どうした?」

「電気屋さんに言って、来てもらったら

『電話が使えなくなっちゃいますけど、いいですか?』

って言うから止めた。」

「ん?電話が使えないってどう言う事?」

「知らねー。」

 

あ!そうか!

たぶんIP電話になってんだな。

 

まあ、

「電話使えなくなりますよ。」

って言われれば、

「そりゃ困る。」

ってなるわな。

 

解約してIP電話が使えなくなっても

以前の固定電話に戻せばいいだけ。

 

あ、

でもNTT東日本て

10年経つと”電話加入権”消滅するんだった。

 

要は、

固定電話からIP電話に変えた時、

電話加入権は”休止”扱いになる。

そして、

10年経つと自動的に消滅する事になっている。

(NTT東日本の場合。)

延長の連絡をすれば

永遠に休止扱いだが、

延長の連絡をしなければ消滅する。

 

親父がインターネットにしてから

10年以上経つから、

もう消滅してるわ。

(もちろん、ワタクシめも消滅しております笑)

 

まあいい、

親父がスマホになったら

また考えよう・・・。

 


帰省した時、何故かこれを持って行けと親父に渡された。(返された笑)
16年前、オフクロが癌で入院中に、オフクロに送ったやつ。
16年前(38歳)は髪が真っ黒!