「急性扁桃炎 その6(そして退院。)」

退院の日。

患部の炎症は引き、

膿も出ていない。

見た目では、

エイリアンの棲家はもう無い。

(あった形跡はある。)


とりあえず退院。ほっ。

 

ただ、

今回は完治しての退院ではなく、

“しばらくはきちんと抗生剤を飲み、

ちゃんと安静にして治しなさい”

と言う退院。

 

退院後、

こうしてブログを書いているが、

今回の扁桃炎、

通してずっと嫌な事は

“治ってる感が無いこと”。

 

いつも病気になった時は、

治った時に

(おし!治った!)

と言う感じを体感出来るのだが、

今回はそれがない。

 

理由。

まずひとつめは、

幾度となく訪れる原因不明の発熱。

 

ふたつめ。

退院二日後、

ノドにピリッと痛みを感じた痛み。

鏡で見ると患部の反対側に突如、

芋虫の様な扁桃腺が出現。

(今までどこにいたの?)

 

赤くなって炎症を起こしている訳でもなく、

痛みがある訳でもない。

でも、

そのピリッの前はなかった扁桃腺が

何故出現したのか。

 

これは翌日に病院で見てもらったのだが、

ピリっとする前の扁桃周囲の状態を覚えている筈もなく、

「普通の扁桃腺ですよ。」

不思議すぎる。

 

みっつめ。

“再発の恐怖”。

これが一番かなあ。

 

ただでさえ、

冬は空気が乾燥しているので、

ちょっとした事でもノドに違和感が出る。

違和感→炎症→扁桃炎→扁桃周囲膿瘍、

この恐怖(病気のそのもの怖さよりも

膿瘍=即入院1週間とか、

自分の生活に沢山の制約を受けてしまう事。)

がストレスになり、

メンタル面に強く影響している。

 

扁桃炎は免疫力が下がった時になりやすく、

(免疫力が高い時はそうそうならない。)

その免疫力はストレスによって削られる。

免疫力にとって最大の敵なのだ。

 

普段からマスクをし、

きちんとうがいもし、

加湿器フル回転、

タバコになんて近づいた事もない、

それでもストレスであっさり陥落。

本当に怖い。

 

そして退院1週間後、

検査のため病院を訪れた。

 

見た目はもう大丈夫との事、

血液検査の結果は・・・

 

度重なる抗生剤等の服用でやられていた肝機能の数値、

平常値の100倍を超えたCRPもほぼほぼ快復傾向。

よかった。

 

ピリッとした痛み&扁桃腺発現は、

“現時点で見た目も数値的も問題がない”

と言う事で、

それ以上は分からないとの事だった。

 

扁桃腺周囲の見た目が、

どこからどう見ても左右非対称なのに

「え?対称ですよ。」

と言うのだからここは平行線、

これ以上言及しても不毛。

(この事はまたブログで書きたい。)

 

さあ、退院。

今後の課題は・・・

 

まずひとつ!

「扁桃炎の慢性化を阻止すること」

 

慢性化はイコール

扁桃周囲膿瘍に移行する可能性が高いと言う事。

扁桃周囲膿瘍は即切開即入院、

こんな事繰り返してる場合じゃない。

ここ3ヶ月の間に急性扁桃炎が2回、

いずれ扁桃腺摘出手術も

検討しなければならないだろう。

 

今後の課題、二つ目!

「筋肉量を増やすこと」

 

今回、

今までずっとじっくり作って来た太ももの筋肉が

ものの見事にごっそり削ぎ落ちてしまった。

友人に

「脚細くなりましたね。」

と言われる位。

 

加齢に因る筋力減少率は、

1年間で1%下がると言われている。

そして、

一日中身体を動かさないと、

2日で1%下がると言う。

と言う事は、

今回7%もの筋肉量が落ちた事になる。

頑張ろう!

 

三つ目!

「免疫力をあげること」

 

筋肉量が増加すれば、体温も上がる。

すると、

1、基礎代謝があがる。
2、新陳代謝が活発に。
3、腸の働きが活発に。
4、血行が良くなる。

他にもいろいろ良い点があり、

イコール免疫力も上がる。

特に”腸”は大事らしいので、

食事面を含めて取り組んで行こうと思う。

 

あとは、

免疫力の天敵でもあるストレスだね。

ストレスはそこらじゅうにあって、

自分の意志とは関係無く

身体や心がダメージを受けてしまうので

そのまま発熱、炎症等に繋がってしまう。

これといった対策はないけれど、

何とか巧く消化していくしかない。

 

どれもこれも一朝一夕で出来るものではないので、

一日一日地道に積み上げていきたい。

扁桃炎との戦いはまだまだ続く。

 

 


「急性扁桃炎 その5(急な発熱。)」

昨夜は眠剤のおかげで

ぷつっと切れた様に眠る事は出来たが

疲れは全くとれなかった。

 

ただ、

熱は36度台後半に落ち着き、

膿も消え、炎症も収まっている。

順調だ。

 

朝、検診。

ネプライジング(吸入)一日3回、

うがい一日8回。

このルーティンは前回と全く同じ。

だから、

丸一日寝っぱなしって訳にはいかない。


忘れない様に枕元にあるホワイトボードに書く。

 

今日は妻が顔を出してくれた。

今回の入院は前回程では無いが

迷惑かけてしまっているのは間違い無い。

(前回は猫のたんたんの事もあったので。)

本当に申し訳なく思う。

 

こうして一日中病室にいると、

看護師さん達の大変さだけが

浮き彫りになって行く。

 

勤務内容そのものが大変すぎるのに加え、

やはり一番は患者さんとのやり取りだ。

もう聞いていて(聞こえて来て)

きー!なるもん。

 

それでも看護師さん達、

もの凄くさらっとかわし

相手の気分を害すことなく、

とはいえ、

ただただ言いなりになるのではなく、

伝えたい事、やって欲しい事は

優しくきっちりと伝えている。

 

勤務で体力が削られ、

受け答えで精神も削られ、

それでも元気一杯に頑張っている。

本当に、本当に感謝しかない。

 

もちろん、

患者側が悪いと断ずる事も出来ない。

そもそも病気がそうさせているかも知れないし、

歳のせいもある。

入院生活が寂しいのもあるし、

元々の性格もあるだろう。

ただ、

それを十二分に考慮しても

看護師さん達は大変過ぎる。

総理大臣と厚生労働大臣は

この部屋で1週間過ごしてみるといい。

 

そんな今日、

A君は相変わらず静か。

(夜中のいびきはハンパ無し。)

Cさんは親父そっくり。

(隣に親父がいるのでは?と思うくらい。)

そしてBさんは・・・。

 

Bさんは、

認知症でもあるのだが、

看護師さん達も苦慮している。

 

まず、

ここがどこかが分からないのが問題。

「ここ、どこか分かりますか?」

「分からない。」

「ここは◎◎病院ですよ。」

「◎◎病院なの?。」

◎◎病院の名前は知っているが、

何故自分がここにいるのかが分からないので、

イコール、

自分が病気なのかも分からないし、

何故点滴や挿管されているのかが分からないのだ。

 

何故ここにいるか分からないので、

目が覚めると帰ろうとしてしまう。

帰りたいのに帰れないから

騒いだりしてしまう。

 

同日夜のこと。

23時の点滴を待っていると、

何だか分からないが急に発熱して来た。

扁桃腺に異常は無い。

でも熱い。

先日39度台を4日連続で体験済みとあって、

自分の体温は大体分かる。

間違い無く38度は超えている。

 

(マズい、このままだと退院出来ないよ。)

かと言って、

この発熱を隠す訳にはいかない。

焦る。。。

(どうしよう・・・、何なんだこの熱は?)

 

すると、

斜向いのBさんの所から、

大きなうめき声が聞こえて来た。

この1日で十分聞き慣れてはいたが、

そのうめき声が

だんだんただならぬ様相を呈して来た。

もの凄く嫌な予感がする。

それに沿って自分の鼓動も早くなり、

熱もどんどん上がっていく。

 

するとBさん、

今度は何かいろいろ言いながら

せわしく動いている音がしだした。

 

(うわあ!)

とにかく嫌な予感しかしない。

予感だけでナースコールするのは気が引けるが、

(夜間は1フロア2オペなので。)

自分も熱どころか

具合が悪くなって来ていた。

(呼ぼう。)

 

その時!

ちょうど看護師さんがやって来た。

 

「ああっ!Bさん!」

 

「Bさん、まずは座りましょう。」

「お願い、座って。」

「お願い、座って。」

「お願い、座って。」

看護師さんが絞った低い声で何度も繰り返す。

 

詳細は書けないが、

Bさんが点滴や挿管を無理に外してしまった為、

周りが血だらけになってしまっていた。

 

4人部屋の為、

メインの灯りは点けられない。

小さい照明だけの中、

二人の看護師さんが懸命に処置している。

迅速かつ丁寧な素晴らしい対応だった。

 

「もう大丈夫だよ。」

「怖かったね。」

看護師さん達が

Bさんに声をかけている。

 

(優しいなあ・・・。)

 

その言葉を聞いた途端、

とても気持ちが和らいで

自分の熱もみるみる引いていったのだった。

 

ただ、

さすがにそのままぐっすりと言う訳にはいかず、

眠剤をもらって寝る。

 

「ぐおーっ!ぐおーっ!」

さすがA君。

 

その6へつづく