先月、凄い豪雨があった日のこと。
家に着くまでの数百メートルの間、
傘も無く、雨宿りするような所もなく
ただただ濡れるしかなかった。
その日はいろいろあって
この雨は応えた。
(オレは一体何してんだろ・・・。)
と心が折れそうになった。
しかーし!
こんな事で心が折れてるようじゃ
いや、折れる資格無し。
カミさんのお友達のOちゃんの話を聞くがよい!
今年の諏訪湖花火大会、
Oちゃんはお友達と一緒に観光を兼ね
お泊まりで観に行ったそうな。
開始時間は19時。
しかし、
急激なゲリラ豪雨の為、
開始20分程で中止になってしまった。
こんな豪雨は初めてだった事もあり
主催側では何の対策もとっていなかった。
見知らぬ土地で
どうしていいかも分からず、
かと言って何かしらの指示がある訳でもない。
おまけに
花火大会と言う性格上、
“傘は禁止”だったので傘を持って来ていない。
たまたま友人が持っていた
サザンオールスターズのアルバム
「ピースとハイライト」
に付属していた”ポンチョ”が命綱になった。
それでも豪雨は凄まじく、
身体はずぶ濡れ、荷物も携帯も全てダメになった。
(お札が膨れ上がって、財布がパンパンになったらしい。)
足は10センチくらい水に浸かっている。
長野の夜は寒い。
気がつくと周りには殆ど人がいなくなっている。
「とにかく駅に向おう!」
駅に着いたはいいが
JRは運転見合わせ、高速も通行止めになった為、
駅前には帰る事も避難する事も出来ない人達で
溢れ返っていた。
人口5万の街に観光客は50万人。
ただただ立ち尽くすだけで3時間。
そんな時、
(地震!?)
慌てたOちゃんが辺りを見回すと、
周りは揺れていない。
何と
あまりの寒さの為に自分の足ががくがく震えていたのだ。
その後は倒れる人も出て、救急車も出動。
災害レベルは既に超えていた。
その後、
たまたま近くにいた人の会話を傍受。
「公民館に避難しよう。」
「いや、もの凄く混んでるらしいから行っても無駄だよ。」
しかし、
Oちゃん達は動く。
見知らぬ土地ながら、人に聞きつつ聞きつつ、
ようやく公民館まで辿り着いた。
公民館はさながら野戦病院のようだったが
ストーブが焚かれていたので、
ずいぶん助かったと言う。
その後、
旅行会社ともやっと連絡が取れた。
が、
担当者いわく、
宿泊予定地の白馬行きのバスが岡谷で待っているので
今すぐ岡谷まで来て欲しいと言う。
(岡谷はそこから二つ目の駅。但し10キロは離れている。)
時は零時を回って、翌午前1時頃。
話を聞いていて、
(この状態で?今から岡谷まで?)
と思ったのだが、
これは花火大会の”ツアー”
ツアーと言う性格上、
“皆が揃わないと何も出来ない。”
なので、
岡谷駅で全員揃わないと
バスで白馬に向かえない。
(その夜は白馬泊。会場からはかなり遠い。)
との事だった。
仕方ないので駅に向かう。
服は生乾き、靴はぐちょぐちょ。
その頃にはJRも運転再開していたが、
電車は超ぎゅうぎゅうすし詰め状態。
これで岡谷駅まで向かい、やっとバスに乗った。
時間は午前2時。
白馬のホテルに着いたのは朝の5時頃。
自分は長野出身なので、
この距離感は分かる。
あまりにも遠い。(長野市の方が全然近い。)
花火大会中止から10時間が経っていた。
尚、朝食は8時半まで。
(8時だったのを”30分も”延長してくれたらしい。泣)
当日組み込まれていた観光も
予定通り実施された。
いくらツアーとはいえ、
一睡もしていない人達に観光なんて
この融通の効かなさには脱帽。
ね、
これ聞いたらオレのずぶ濡れなんてたいした事ないっしょ。
たかだかちょーっと濡れたくらいで
心がどしたあ???
小さい小さい!笑
Oちゃんもお友達もよく頑張りました!
今度何か甘いモノ持ってくかんね♪