「審査員。」

「それでは審査員の皆さん、前へお願いします!」

生徒達の前に並び、着席。

(さ、結果発表だ。賞状、ちゃんと読まないとな。)

と何気に膝に置いた賞状に目をやると・・・

Wow!チャック全開!

 

ここは都内の某美容学校。

20年以上前、友人に頼まれて

別の美容学校の講師をやった事はあるけれど、それ以来。

しかも今回は審査員。

大丈夫かなと思いながらも、

(今のコ達ってどんなん創るんだろ♪)

しかも

“ショー”として”魅せる”事を前提としたコンテスト。

長年コレクションに携わって来た身としては、

もの凄く愉しみではある。

 

「おはようございます!」

担当からスタッフや講師の方々の紹介、

そしてコンテストの詳細を確認。

皆、礼儀正しく気さくな人ばかり♪

基本中の基本な事だけど、素晴らしい。

 

開会式も終え、いざ!

今回のコンテスト、

ヘアメイクの技術や仕上がりを見るのはもちろん、

施術中の態度、姿勢、場の整理整頓なんかも審査対象。

(おっしゃ、いっちょう厳しく見てやるかい!笑)

「開始1分前です!」

(お、お腹痛くなって来た汗。)

「始めて下さい!」

(はうあっ!)

 

会場内は、講師審査員3名の他にウチらゲスト審査員3名。

参加生徒は総勢46名。

(みんな一生懸命だあ。)

自分だったらこのテーマでどんな感じのを創るだろう?

 

とにもかくにも審査。

現時点では技術面よりは”インパクト”重視で見る。

(そりゃそうだ。)

東京コレクションとかやってると分かるのだが、

雑誌、広告とは明らかにヘアメイクが違う。

どこまで”ショーレベル”に近づけるか。

良い意味でも悪い意味でも笑、

“やっちゃって”欲しい。

 

制限時間は90分。

審査時間もあるけど、

1人2分も見れないので焦るーっ!

当然のことだけど、”悪い所”ばかりに目行ってしまう。

もちろん、ずっと見ていれば良い所だって間違い無くあるが、

1人頭2分以内でそれを見いだすのは至難の業。

しかも普段から”褒めない”人なだけに笑、やっぱり至難の業だあ。

でも、そこで(はっ!)と気付く。

(自分が19歳の頃ってどうだっただろう?)

その頃は美容師見習&夜間学校だったので単純に比較は出来ないけど、

ヘアもメイクも何にも出来なかったと思う。

(よし!そういう目線でも見よう。)

 

「終了です!モデルから離れて下さい!」

別室で審査開始。

生徒達は真剣だったと思うけど、

審査室はもっともっと真剣。

特に常勤講師の先生達の熱意はハンパない。

講師の先生方がこんなに真剣に取り組んでいるんだから

生徒達も真剣に頑張らねーとウソだぜ。

もちろん自分らゲスト審査員も頑張りました!

 

賞は1〜3位の他に、

自分らゲスト審査員は特別賞を一人ずつ選ぶ事に。

審査の時、にっこり笑顔で迎えてくれた

モデルのコが一人だけいたのでそのコに決定!

えーっと思うかも知れないけど、

「あらゆる面で良いモデルを連れて来る」

と言うのはコンテストでは常識、

コンテストはモデル選びから既に始まっているのだから。

結局、僅差ではあったが笑、

自分のテーマを具現化出来た(衣装も含めて)人に賞を。

おめでとう!

 

自分らゲストも総評をひとことずつ。

(大勢の人の前でマイク持って話すのって凄く緊張するわ汗。)

ヘアメイクの勉強始めて2年目の人達に対して

技術云々の目線では見ない。

(もちろん審査対象にはなるけれど。)

ので、

もっともっとやっちゃってよかったと思う。

みんな20歳前後なんだから、やるっきゃないっしょ!

そういう意味では皆”置き”にいってたかな。

今やっとかないと、やる機会無いで。

あ!でも

メイクするテーブルは皆綺麗だった。

勉強になります!汗

 

一日緊張しっぱなしで疲れたー!笑

でも凄く愉しかった!

教える愉しさを思い出してしまった反面、

講師や学校のスタッフさん達の一生懸命さ、大変さを目の当たりして

これは生半可な覚悟じゃ出来ねーぞとも思った。

とにもかくにも一日お疲れさまでした!