「COMME des GARÇONSとの出逢い。」

高校の時は服に対してそんなに興味はなかったと思う。

 

或る日のこと、

いつも通ってた美容室に行くと、店長のYさんが

「ヤマグチ君、これあげるよ♪」

と、くれたのがショールカラーのストライプのジャケット。

それが何と”COMME des GARÇONS”の服だったのだ。

(まず髪型を変えなさい笑。)

これがCOMME des GARÇONSとの出逢い、

いわゆる”デザイナーズブランド”との出逢いだった。

 

それまでは

倉石寛三(くらいしかんぞう)商店、略して”クラカン”で、

ヤンキーの様な普通の服しか買った事がなかった。

もちろん、長野にギャルソンなんて無いし、

そもそも知ってる人が何人いるのか?

くらいだったと思う。

 

その”出逢い”により、

洋服、いわゆる”お洒落”に開眼!

バイトしまくっては服に投入!!

当時、長野市で1軒しかなかった古着屋にも通った。

その古着屋さんは海外からも買い付けしてて、

ヨーロッパの古着をよく学校へ着ていった。

 

当時の長野、

さすがに古着は受け入れられる訳もなく、

親父曰く、

「人様の服をわざわざ買って着るとは何事だ!怒」

先生に至っては、

「ヤマグチはいつも良い背広来てるなあ。」

 

ちなみに、

卒業式はGRASS MEN’Sのシルクのスーツに、

黒いマントを羽織っていくと言うね!

(全部、先出のYさんからの借り物。笑)

 

以来、GARÇONSはずっと好きで、

上京後、美容師見習いの給料”7万5千円”の殆どをつぎ込んだ。

高いけど笑、全然苦にならなかった。

ゴハンなんて食べなくたって全然平気(^^)

 

上京して1年半後、

夜間の美容学校卒業と同時に”mod’s hair”に入社。

入社時はしばらく青山の本店勤務なんだけれど、

そこに何と!

COMME des GARÇONSのデザイナーである

『川久保玲さん』がお越しになったのだ!!

(アトリエがコレクションのヘアメイク担当してた事もあり。)

 

1年半前まで、長野の片田舎に住んでた自分の目前に今!

憧れのブランドどころか、

デザイナーご本人の川久保さんがおられる!!

この衝撃たるや!!!

 

しかも!!!!

なんと!!!!!

シャンプーを担当させて頂くと言う栄誉も賜る事に!!!!!!

まずは川久保さんの髪を梳く・・・き、緊張。

 

今思い出しても新鮮に緊張して、

息が詰まる気がする笑。

川久保さん、とても素敵な方なのです。

 

それから30年程経つと言うのに、

COMME des GARÇONS、相変わらずカッコイイんです。

いつも”avant-garde”、

尖ってて、ずっと憧れのブランド。

 

PS
先出の美容師、Yさんは東京の下北沢で美容師をやっていて帰郷。
カッコよく、お洒落で、腕も良く、しかもイケメン、しかもモテると言う
高校生の自分にとって影響あり過ぎた人でもある笑。
しかも、公務員の道から美容師の道へとあっさり変更させた張本人。笑